第3試合は、REJECT対Rush。グランドファイナル出場には届かないREJECTですが、2位争いに波乱を巻き起こす可能性があるチームとして注目されていました。

ゲーム1のHARDPOINTでは、抜きつ抜かれつの接戦となるなか、Sirius選手のクアッドキルが均衡を破り、Rushが勝利をつかみます。ゲーム2のSEARCH & DESTROYではREJECTが取り返し、マップカウントは同点へ。しかしながら、リスポーンありのルールではRushがペースを渡さず、第3試合を3-1で勝利しました。

Rushとしては、グランドファイナル出場に向けた重要な3ポイントを獲得。残るLV戦での獲得ポイントで、2位を守り抜けるかどうかが決まります。

＜第3試合 結果＞

REJECT 1-3 Rush Gaming

HARDPOINT（Apocalypse）：221-250

SEARCH & DESTROY（Express）：6-2

CONTROL（Raid）：1-3

HARDPOINT（Raid）：203-250

第4試合は、2位争い最後の直接対決となるCAG対SCARZ。グランドファイナル出場のチャンスを得るために、両チームとも勝利が必須ですが、追いかけるCAGは3-1までに抑えての勝利が必要です。

ゲーム1のHARDPOINTを先制したのはCAG。ゲーム2のSEARCH & DESTROYでは、CAGが手堅く得意マップのMoscowをピックするも、十分な対策を感じさせるSCARZが勝利を奪います。CAGは1ゲームも落とせない状況を迎えますが、プレッシャーをものともしない勢いで続く2ゲームを連取。CAGが第4試合を3-1で勝利しました。

CAGはここまで、第4回での理想的な勝利条件を続けて達成。Rushに残されている試合がLV戦であることを考えれば、2位獲得にかなり近づいたと言える状況でした。

＜第4試合 結果＞

CYCLOPS athlete gaming 3-1 SCARZ

HARDPOINT（Garrison）：250-134

SEARCH & DESTROY（Moscow）：1-6

CONTROL（Garrison）：3-1

HARDPOINT（Checkmate）：250-133

第5試合は、LV対Rush。グランドファイナル出場を狙うRushとしては、強敵LVを相手に最低でも2ポイントを獲得しなければならない状況となっていました。

ここで驚くべき完成度を見せたのはRush。対するLVは、終盤の冷静な粘り強さで勝利を許さず、ゲーム4までお互いに勝利を奪い合う大激戦が繰り広げられます。運命のゲーム5は、LVが盤石の強さを誇るStandoffでのSEARCH & DESTROY。しかし、Current選手とGorou選手が立て続けに1vs2クラッチを決めるなど、Rushが怒涛の勢いでラウンドを取得。LVはこれを止められず、Rushが3-2での劇的な勝利をもぎ取りました。

SPRINGシーズンから続くLVの無敗記録が、ついにストップ。そして、この勝利により22ポイントに到達したRushは、CAGとSCARZが獲得できる最大ポイントを上回り、自らの手でグランドファイナル出場を確定させました。

＜第5試合 結果＞

Libalent Vertex 2-3 Rush Gaming

HARDPOINT（Garrison）：250-241

SEARCH & DESTROY（Express）：1-6

CONTROL（Garrison）：3-2

HARDPOINT（Apocalypse）：149-250

SEARCH & DESTROY（Standoff）：3-6

第6試合は、CAG対FAV。CAGとしては、惜しくもグランドファイナル出場には届かないものの、ここで勝利すれば3位を確定させることになります。

ゲーム1のHARDPOINTでは、CAGが大きく差をつけて先制。アグレッシブな展開が続いたゲーム2のSEARCH & DESTROYでは、Luke選手のエースでFAVが見せ場をつくります。ところが、これに対してCAGもweekmoke選手がエースを取り返すという、ビッグプレーの応酬に。CAGはその後もペースを崩すことなく、第6試合を3-0で快勝しました。

最高の仕上がりで最終戦を迎え、第4回の試合をすべて勝利したCAGでしたが、Rushの勝利により2位に届かず。試合後のインタビューで選手たちは、グランドファイナルを逃した悔しさから、涙をにじませました。

＜第6試合 結果＞

CYCLOPS athlete gaming 3-0 FAV gaming

HARDPOINT（Checkmate）：250-76

SEARCH & DESTROY（Raid）：6-2

CONTROL（Raid）：3-0

第4回のラストマッチとなる第7試合は、REJECT対SCARZ。両チームともに順位を覆すことは叶いませんが、シーズン最後となる試合にすべての力を出し切ります。

ゲーム1とゲーム2では、お互いに自チームのピックマップで勝利。ゲーム3のCONTROLではフルセットへもつれ込み、REJECTが苦手とするCONTROLをやっと克服できるかと思われたところ、SCARZがそれを阻止します。ゲーム4のHARDPOINTでは、SCARZがフィジカルの強さを見せつけて圧勝。SCARZが第7試合を3-1で制しました。

SUMMERシーズンを勝利で締めくくったSCARZですが、試合後のインタビューではCAGに続き、涙ながらにグランドファイナルを逃した悔しさを語りました。

＜第7試合 結果＞

REJECT 1-3 SCARZ

HARDPOINT（Checkmate）：116-250

SEARCH & DESTROY（Standoff）：6-4

CONTROL（Checkmate）：2-3

HARDPOINT（Raid）：62-250

熾烈な2位争いの先に迎えた、LV対Rushのグランドファイナル。第5試合でLVから勝利を奪ったばかりのRushが、連覇を続ける絶対王者LVとの頂上決戦に挑みます。

張りつめた緊張感とともに幕を開けたゲーム1のHARDPOINTでは、序盤からリードしたLVが逃げ切り先制。ゲーム2のSEARCH & DESTROYでは、お互いに譲らずフルセットへと突入します。これまで5-5の最終ラウンドといえば、LVが持ち前の勝負強さを発揮するのが常でした。しかし、ついにそのジンクスを打ち破ったRushが勝利を奪います。

続くゲーム3のCONTROLでも、またもやフルセットにもつれ込む激戦へ。ここでは最終ラウンドの防衛を獲得したLVが、Rushの猛攻を防いで勝利を手にします。ゲーム4のHARDPOINTでは、リーダーのsitimentyo選手が大量キルでチームを牽引。王者としての強さを証明したLVがグランドファイナルを3-1で勝利し、SUMMERシーズンの優勝を飾りました。

＜グランドファイナル 結果＞

Libalent Vertex 3-1 Rush Gaming

HARDPOINT（Garrison）：250-201

SEARCH & DESTROY（Raid）：5-6

CONTROL（Garrison）：3-2

HARDPOINT（Raid）：250-138

――SUMMERシーズンを終えての感想を教えてください。

SPRINGシーズンより苦戦しました。危ないな、と思うシーンが多々ありました。全勝はできなかったですが、優勝できてうれしかったです。

――優勝を叶えられた理由や決め手は何だと思いますか？

同じメンバーでやってきて、長い間プレイしてきましたが、“ゲーム中は楽しくプレイする“という目標を今回も達成できたのが、優勝できた秘訣だと思います。

――SUMMERシーズンの中で、最も印象に残っている試合を教えてください。

個人的には、グランドファイナルの1マップ目、Garrisonでの耐えが印象に残っています。

――応援してくださったファンの方々へメッセージをお願いします。

ここまでずっと強いLVを見せてきたなかで、今回初めて負けてしまいましたが、皆さんの応援のおかげで優勝することができました。全勝はできないかもしれないですが、これからも強いLVを見せられたらな、と思います。

無敗優勝こそ叶わなかったものの、SUMMERシーズンもLVが見事優勝。驚異的な連覇記録をさらに塗り替え、前人未到の公式大会11連覇を達成しました。シーズン賞金として、優勝に輝いたLVには300万円、準優勝のRushには150万円、3位のCAGには50万円が贈られます。

また、SUMMERシーズンの最終ランキングでは、2位から4位まで3チームが各1ポイント差で並び、かつてない激戦となりました。切磋琢磨し合うチームが、それぞれの苦難を乗り越え、目覚ましい成長を遂げたシーズンだったと言えるでしょう。

約半年にわたって激闘が繰り広げられた「コール オブ デューティ プロ対抗戦」は、これにて閉幕。さらなる高みを目指す6チームの想いがぶつかり合い、数々のドラマが生まれた年となりました。